2年に一度、楽しみにしている人はいないと思う車検。
もし楽しみにしているとすれば、それは買い替えをするタイミングを見計らっているのか、もしくは余程の愛車持ちくらいしか思いつかない。
このブログを始めてからプロの目線で何か教えますね、とかって息巻いてましたがそもそも皆さんの悩みをちゃんと分っているのかという不安になりながら、、今日も続けていきます(笑)
で、本題ですが、車検って何?ってことから高いの安いのどうしたらいいの?どこに出したらいい??という事を書いていきたいと思います。
車検ってなに?
・乗用車、軽自動車、オートバイ(250㏄超)が必ず受けなければいけない検査
・2年に一度、ただしトラックや営業車は1年毎
・車の強制人間ドックのようなもの
・切れたまま乗ると懲役、罰金、免許停止などの罰則を受ける
簡単に説明するとこんな感じだけど、例えば乗用車の新車は3年だったりトラックも8ナンバーであれば2年だったり。でもほとんどの人は乗用車に乗ってると思うから、2年毎に必ず受けないといけない車ドッグと思っていれば問題ない。ちなみに車検はアメリカやドイツなどでもあるが検査項目などから言うと日本が厳しいほうである。
車検って必要なのか?
高いの安いの?ってタイトルなのにそもそも必要なのかって話をしてごめんなさい。
答えは必要です。
最近の車は特に故障が少なくなってきているけども、足回りの設計やブレーキパッドなどの消耗品は基本的に30年は変化がない。変化がないというと進化していないようだけど、基本構造は30年も前に出来上がっていたという事である。多少なりとも軽量化やコストダウンのために簡素化しているところはあるけど、トラックなんて40年前と今でも同じ作りというくらい変わっていないのである。
皆さんも車屋さんで聞いたことあるかもしれないが、車のことを説明するときによく例えるのが人の体で、例えばエンジンオイルは血液で、エンジンは心臓で、というとなるほどですねと理解してくれることが多い。
先ほども「人間ドック」と言うのもその例えなんだが、人と違うのは車には自然治癒力がないという事。血液であれば腎臓で、けがをすると血小板が、なんてことは車にはできない。
ごく当たり前のことを偉そうに言ってしまっているが、定期的に点検と修理を行わないと車はどんどん壊れていくというのは悲しいかな想像に難しくない。
ブレーキが減っているとかタイヤの内側が摩耗している状況で走るとどうなるか、、と考えると定期的に見てもらう必要があるのではないかなと思う。
車検をお願いする工場選びについて
さて、車検の必要性も分かってもらえた(ごり押しで…)というところで、じゃあどこにお願いすればいいのか。車検作業にはエンジンの点検や足回りの分解が必要になってくる。この分解という作業、車に詳しい人だと「出来るよ~、ブレーキパッド交換してあげようか?」なんて人もいるけど、分解作業は認可を受けた工場じゃないと出来ないようになっているのです。(自分の車を分解するのはOK)
・地方運局長から認証を受けた「認証工場」
・地方運局長から指定を受けた「指定工場」
この2つの違いは認証は陸運支局に持ち込み検査をしないといけない工場で、指定は自社の工場で検査を受けれるという違いです。
人でいうと手術や治療は認証も指定もできるけど検査まで自分の病院でできるかという感じかな。想像つくように指定工場のほうが検査機器も揃っていて規模も大きいところが多い。故障修理とか傷の修理とかは認証でも全く問題ないが、こと車検となれば指定のほうがお兄ちゃんみたいなものかな。
車の不調や消耗品などを交換したり調べたり、修理することにどちらが良いというのはないが、例えば日帰り車検とか45分車検などは指定工場でしか不可能なので時間がない!という人は一択である。
●指定工場…主にディーラーや民間車検工場と呼ばれるところ
●認証工場…町の自動車整備工場、一部ガソリンスタンドの整備施設
これで、よし認証も指定もなんとなく分かったぞ!となってくれかもしれませんが、もう一つあるのが「未認証工場」。運輸局長から認証されていない工場のことで、分解整備を行っていけない工場のことである。工場として未認証であればいくら凄腕のメカニックであっても、整備士免許を持っていようとも人の車を分解整備してはいけないのである。これも例えれば医者の免許持っていても自宅で手術はしてはいけませんよという事。そう聞くと当たり前の話ですが車となるとこの線引きが一般の人に分からないのです。認可を受けてない医者が自宅に○○病院なんて看板掲げないけど、未認証で○○モータースというのはどこにでもあるわけで、工場選びに悩ましいところではあるかな。正確ではありませんが統計によると自動車整備工場といわれる数の20%ほどが未認証だといわれています。
車検代の高い安いって何が違うのか?
さて、やっと車検の高い安い比較を説明しましょう。
その前に、車検が高いのか、それとも安いのか、という基準ですが、これは個人の感覚になるという事なのです。おいおい、話のちゃぶ台ひっくり返すんじゃねぇよ、と言われそうですがそうなんです。
車検費用の内訳というのは
①基本整備費用
②部品費用+工賃
③重量税
④自賠責保険料
⑤検査手数料印紙
以上の5つ合計が車検費用として請求されます。その中で③④⑤は法定費用と呼ばれるもので、工場の工賃や手数料でなく国に納める費用です。そしてこの法定費用は車ごとに違っていて、重量税が免税の車や70,000円を超えるものまであるのです。すでにここで70,000円も違うと高い安い問題が車にもよるってことですね。
では①と②に関してはどうでしょう。
①は工場が基本設定している工賃ですね。車種別だったり排気量だったり新車からの経過年数だったり。もし初めにこの金額を尋ねてみて回答があやふやだと間違いなくその工場は信用できません。お客さんによって変えることがない金額なので決まっているはずです。
基本整備費用の設定は公に決まりはないので、まずはここで高いか安いかが分かれます。
外車ディーラー>国産ディーラー>民間車検工場=認証工場、感覚ですがざっとこんな感じです。
ハッキリ言うと高い車は整備も部品も高いですし、安い車はそれに比例してます。
これは新車車両価格なので、中古車のベンツを100万円で買ったからと言っても車検代はベンツです。冷静に考えるとそうなんだろうけど実際はぐぬぬと唸ってしまいます。。
工場を経営している私から見るとお客さんに提示したとき10万円くらいだと「だいたい予想してました」、15万円くらいだと「まぁまぁ、やっぱりそのくらいかかりますよね。」、20万円を超えると「えっ、何がそんなに悪いんですか~ww」という反応をいただきますし、その反応を覚悟してます。
もちろん重量税や自賠責保険が原因ではなく交換しなくてはいけない部品が多くあったり、分解整備の工賃がかさんだりと理由は様々です。ですので高い安いについてはもう少し別の話をしましょう。
明細の中を見て安くできないか考える
さて、ようやく安い車検についてどうするか考えますよ。
もうだいたい分かってきたんじゃないかと思いますが、先ほど車検にかかる費用から
・金額が変わるもの…①②
・金額が変わらないもの…③④⑤
となるのは分かってもらえたはず。なので①と②を削ればいいのです。
よし分かったぞと「すみません、①の基本整備料安くしてもらえませんか?」なんて言うと、いや①は決まってるんで安くできません、と言われるでしょう。逆に「いいですよ、安くしましょう♪」とか言われるとちゃんと整備してくれるの?と不安になります。
ここの金額は先ほども言ったように公に決まってないので企業努力で安く設定している工場もあります。ですので、単純に基本整備料が安くなると車検総額が安くなります。
次に②ですよね。明細を見て、○○オイルとか○○ブーツとかって素人には何のことか全く分からない。。総額を見て払えそうだったら「これでお願いします」って頼んだこともあるはず。
ですがここの②がすごく大事で、記載されている部品の中には
A:交換しないと交換しないと車検に通らない
B:車検には通るけど交換を勧める
という項目が混在してます。
●車検に通らない…ワイパーが切れている、保護ブーツが破れている、オイルが漏れている、灯火類の電球が切れている
●車検に通る…ワイパーの履けが悪い、保護ブーツにひび割れが出てきている、オイルが滲んでいる、ルームランプ球が切れている
例を出せばキリがないが、明細の中にはこのような項目が混在していると思う。
車検に通らない部品を交換として明細に入れることがすべて悪いことではないが、ここに関しては後日整備として後から予算ができたときにしてもいいところである。なので明細をすべて説明してもらって、必要な項目と、その他項目を分けてもらい予算に合った作業を注文すればいいのだ。
もちろん事前に交換することによって後々防げる出費もあるのでここはよく相談して判断すると納得の上、安くできる。最低限で通すだけでいいですと懇願すれば(懇願までしなくていいか)聞いてくれると思うが、その場合も工場側は「安くしたいみたいだから提案はしなくていいや」と受け取られることがあるので、それは人間ドッグでいうところの「すべての数値がギリギリだけど基準値以内なので問題なし」と判断されるのと同じようなことなので故障しても病気になっても自己責任となってしまう。
さすがにこの方法は危険すぎると思ったあなた。
「今回は予算がないので通るだけでお願いしたいのですが悪いところ教えてもらったら後日お願いしたいです」
と言っておけば明細にも「後日おすすめ部品」などと書いてくれるかもしれないし、ちゃんと教えてくれるから安心。一つ注意というか提案とすれば車検と同時にしたほうが工賃が安くなるケースがあるのでそこもチェックしておけば後で高くなることもないかな。
自分で頑張って安くする
基本料金のことも分かったし、交換部品のことも分かった。
でもほんとに今月お金ないんです(涙)という方
最後の一手、「ユーザー車検」に挑もう。
なにそれおいしいの、じゃなく、ユーザー車検というのは自分で陸運支局に持っていって車検を受けることです。先ほどの費用の話に出てた①と②を丸々省くことができるのです。
車が古くても保安基準に通るのであればそのままでも車検に通ることもあるのです。
ユーザー車検についてはネットにたくさん情報があると思うので調べたらすぐわかるはず。
経験談も参考にすればいいと思うが、プロから見てユーザー車検は素人のまるっきり車を知らないおば様でも問題なく通して帰っています。必要なのは諸費用と勇気。
注意したいのは保安基準に通ったからと車が健康なのとは少し違います。
車検場では灯火類の検査、エンジン番号、フレーム番号の確認、前輪の向き、ブレーキの利き具合、ライトの向きや明るさ、下回りの検査、排気ガスの検査、以上が問題なければ車検に通るのです。
軽自動車だと30,000円でお釣りが来ちゃいますね。ほんとの金欠&チャレンジ精神で挑んでみるのも面白いかもしれないですし、社会勉強にもなって車に興味を持ってくれるとなおGOOD!
まとめ
ここまで読んでもらえると安いがすべてではないことが少し分かってもらえたのかもしれません。
出来る限り安く済ませたい!というのはもちろんですので工場によって違う、交換部品によって違う、提案によって違うと理解したうえで何社か見積してもらえばよい工場を見つけることができると思います。安全と費用のバランスを考えて2年に一度のイベントを迎えてみてくださいね。


コメント